白亜紀 - 恐竜の最盛期と「花の革命」が起きた時代
🧭 はじめに
白亜紀(はくあき、Cretaceous)は、約1億4500万年前から6600万年前まで続いた中生代最後の時代です。 恐竜が地球上で最も多様化し、同時に被子植物(花を咲かせる植物)が登場・拡大したことで、陸上生態系の基本構造が現代型へと大きく転換した時代でもあります。
この記事では、
- 白亜紀とはどんな時代か
- なぜジュラ紀と分けられているのか(何が決定的に違うのか)
- そして白亜紀末に何が起きたのか
を軸に整理します。
🌍 白亜紀とはどんな時代か
地質学的な基本情報
- 時代区分:中生代・最後の紀
- 期間:約1億4500万年前〜6600万年前
- 名前の由来:白亜(チョーク)質の石灰岩層がヨーロッパで広く見られたことから
「白亜紀」という名前は、生物ではなく地層(白い石灰岩)に由来する。これは地質時代名としてはかなり典型的。
🦖 白亜紀の生物相の特徴
恐竜:量・種類ともにピーク
- ティラノサウルス、トリケラトプス、アンキロサウルスなど有名恐竜の多くは白亜紀後期
- 草食恐竜・肉食恐竜ともに形態の多様化が極端に進行
空と海の支配者
- 翼竜は巨大化(ケツァルコアトルス級)
- 海ではモササウルス類が頂点捕食者に
🌸 白亜紀最大の革命:被子植物の登場
白亜紀最大の本質的変化は、被子植物(花を咲かせ、実をつける植物)の出現と拡大です。
これが何を変えたのか
- 昆虫との共進化(送粉)
- 種子散布の効率化(果実)
- 植物の世代交代の高速化
白亜紀に始まった「花+昆虫」という関係は、現在の陸上生態系の骨格そのもの。
🔍 なぜジュラ紀と白亜紀は分けられるのか
見た目の連続性に反する「質的な断絶」
ジュラ紀と白亜紀は連続した時代であり、境界に大規模な大量絶滅はありません。 それでも分けられる理由は、地球システム全体の性質が変わったからです。
🧩 ① 植物相の決定的変化
| 観点 | ジュラ紀 | 白亜紀 |
|---|---|---|
| 主役の植物 | 裸子植物(ソテツ・マツ類) | 被子植物が急拡大 |
| 繁殖戦略 | 風まかせ | 昆虫・果実を利用 |
| 生態系の速度 | 遅い | 速い |
恐竜が変わったからではなく、「食べ物の基盤」が変わったことが最大の違い。
🌊 ② 海洋環境の変化
- 海水準が非常に高い(大陸の多くが浅海に)
- 有機物が海底に大量に沈積 → 石油資源の母体に
現在の主要な石油資源の多くは白亜紀の海に由来する。
🌡️ ③ 気候の違い
- ジュラ紀:温暖だが地域差あり
- 白亜紀:極端な温暖期(極地にも氷床なし)
CO₂濃度が高く、全球的に「均された」気候。
☄️ 白亜紀末:すべてを終わらせた出来事
約6600万年前、白亜紀は突然終わります。
起きたこと
- 巨大小惑星衝突(直径約10km級)
- 全球的な寒冷化と光合成停止
- 恐竜(非鳥類)を含む生物の大量絶滅
この絶滅がなければ、哺乳類(ひいては人類)が主役になる余地はほぼなかった。
🧠 まとめ:白亜紀とは何だったのか
- 恐竜の「最盛期」であると同時に、現代型生態系の原型が完成した時代
- ジュラ紀との違いは「恐竜」ではなく「植物と生態系の構造」
- その完成直後に起きた偶発的な破局が、次の時代(新生代)を切り開いた
白亜紀は、 成功の頂点で終わった時代 という点で、地球史の中でも非常に示唆的な時代です。