顕生代の細分化:古生代・中生代・新生代
🪨 はじめに
顕生代はさらに深く細分化される。この記事では細分化したそれぞれの代の概要を記載する。
🌍 地質時代は階層構造になっている
まず前提として、地質時代は次のような入れ子構造で定義されている。
累代(Eon) → 代(Era) → 紀(Period) → 世(Epoch) → 期(Age)
顕生代が 「累代(Eon)」 に相当し、古生代・中生代・新生代 は 「代(Era)」 にあたる。
「代」は人類史で言えば「古代・中世・近代」くらいの粒度。 研究や議論には粗すぎるため、必ず下位区分が使われる。
🐚 古生代(Paleozoic Era)の細分
約5億4千万年前〜約2億5千万年前
古生代は6つの「紀」に分かれる。
カンブリア紀
- カンブリア爆発
- 多細胞動物が急激に多様化
オルドビス紀
- 海洋生物が繁栄
- 初期の大量絶滅が発生
シルル紀
- 植物が陸上へ進出
- 顎を持つ魚類が登場
デボン紀
- 「魚類の時代」
- 両生類の祖先が出現
石炭紀
- 巨大シダ植物の森
- 石炭層の形成、昆虫の巨大化
ペルム紀
- 爬虫類が繁栄
- 地球史最大の大量絶滅で終焉
ペルム紀末の大量絶滅は、後の生物史を根本から作り替えた決定的事件。
🦖 中生代(Mesozoic Era)の細分
約2億5千万年前〜約6600万年前
恐竜の時代。3つの紀からなる。
三畳紀
- 絶滅後の回復期
- 最初の恐竜・哺乳類が登場
ジュラ紀
- 恐竜の黄金期
- 最初の鳥類(始祖鳥)
白亜紀
- 被子植物(花)が出現
- 隕石衝突により恐竜絶滅
中生代は長いが、内部では生態系の主役や戦略が大きく変化している。
🐘 新生代(Cenozoic Era)
約6600万年前〜現在
新生代は「哺乳類と人類の時代」と一言で済まされがちだが、 内部構造は非常に精密で、しかも意味を持って分けられている。
🌱 古第三紀(Paleogene Period)
約6600万年前〜約2300万年前
恐竜絶滅直後の世界。 「哺乳類が解放された時代」。
暁新世
- 恐竜消滅後の空白期
- 小型哺乳類が爆発的に分化
始新世
- 地球史上有数の温暖期
- 哺乳類が大型化(初期のウマ、クジラ)
漸新世
- 気候が寒冷化へ転換
- 南極氷床の形成開始
古第三紀は「恐竜がいない世界の実験期間」。 この時代の成否が、後の人類成立を左右した。
🌾 新第三紀(Neogene Period)
約2300万年前〜約260万年前
現代的な生態系の原型が完成する時代。
中新世
- 草原の拡大
- 類人猿の出現と多様化
- 海洋では現代型クジラが成立
鮮新世
- 気候変動が激化
- アフリカで人類系統が分岐
- 直立二足歩行の確立
「人類が生まれる下地」がほぼすべて揃ったのが新第三紀。 ここまで来て初めて、人類は“可能性”として現れる。
❄️ 第四紀(Quaternary Period)
約260万年前〜現在
人類史そのもの。
更新世
- 氷河期と間氷期の繰り返し
- ネアンデルタール人など複数の人類種
- 狩猟採集社会
完新世
- 最終氷期終了後
- 農耕・文明・都市の成立
- 人類が生態系に決定的影響を与える段階へ
第四紀は短いが、地球環境に与えた影響の密度は異常に高い。
🔬 なぜ新生代は特に細かいのか
理由は単純。
- 地層・化石の保存状態が良い
- 気候変動の証拠が豊富
- 人類史と直結している
時間が近づくほど「解像度が上がる」のは自然なこと。 新生代が細かいのは、人類中心主義ではなくデータ密度の問題。
🧠 まとめ
- 古生代・中生代・新生代はいずれも「代」
- 各代は「紀」に分かれ、意味を持つ
- 新生代は 古第三紀 → 新第三紀 → 第四紀 という三段構造
- 人類は新生代の最後の最後に現れた例外的存在
この整理ができると、 「人類史が地球史の中でどれほど端っこにあるか」 が直感的に分かるようになる。