Raspberry Pi pinoutコマンドの使い方と出力解説
📝 はじめに
Raspberry PiでGPIO配線を行うとき、物理ピン番号やBCM番号、通信機能を間違えると動作不良や機器破損の原因になります。
そんな時に役立つのが、公式ツールpinout
です。ターミナル上で即座にピン配置図を表示し、番号や機能を確認できます。
この記事では、pinout
コマンドの導入から出力の読み方、活用方法までを解説します。
⚙️ pinout
コマンドとは
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Raspberry Pi財団公式のGPIO配置確認ツール
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40ピンヘッダの物理ピン番号、BCM番号、機能(I2C/SPI/UART/PWMなど)をカラー表示
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電源ピンやGNDの位置も一目でわかる
pinout
は**gpiozero
パッケージ**に含まれており、Raspberry Pi OSには標準でインストール済みです。
📦 インストール方法
標準インストール済みの場合(Raspberry Pi OS)
追加インストールは不要です。ターミナルで直接実行できます。
pinout
未インストールの場合(他のDebian系OSなど)
sudo apt update
sudo apt install python3-gpiozero
🖥 実行例と出力の見方
実行コマンド
pinout
出力イメージ(例)
,--------------------------------.
| oooooooooooooooooooo J8 |
| 1 3V3 (1) (2) 5V |
| 3 GPIO2 (SDA1) (4) 5V |
| 5 GPIO3 (SCL1) (6) GND |
| 7 GPIO4 (8) GPIO14 TXD|
| 9 GND (10) GPIO15 RXD |
...
`--------------------------------'
主な表示要素
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左の数字 … 物理ピン番号(1〜40)
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GPIOxx
… BroadcomのBCM番号 -
括弧内 … 対応する反対側の物理ピン番号
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SDA1 / SCL1 / TXD / RXD … 専用機能(I2C、UARTなど)
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3V3 / 5V / GND … 電源・グラウンドピン
🔍 出力を読むポイント
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BCM番号と物理番号を区別
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プログラムでは通常BCM番号を使う(例: Pythonの
GPIO.setmode(GPIO.BCM)
)
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電源ピンの位置を確認
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誤配線防止のため3V3と5Vの位置は必ずチェック
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通信ピンの特定
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I2CならSDA1/SCL1、SPIならMOSI/MISO/SCLK/CE0/CE1、UARTならTXD/RXDを探す
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GNDの位置を把握
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近くのGNDピンを利用すると配線がスッキリする
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🛠 活用例
配線前の安全確認
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新しいモジュールを接続する前に
pinout
で対応するピンを確認 -
電源電圧(3.3Vか5Vか)を間違えないようにする
ドキュメントなしでも作業可能
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外出先や作業場でピン配置表を持っていなくても、コマンド1発で確認できる
学習用
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Raspberry PiのGPIO構造を覚える練習に使える
💡 まとめ
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pinout
はRaspberry Pi公式のGPIO配置確認コマンド -
標準で入っていることが多く、インストール不要で利用可能
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物理ピン番号・BCM番号・機能を一目で確認できる
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誤配線防止や学習に役立つ便利ツール