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Raspberry Pi GPIOピン名と役割完全ガイド

📝 はじめに

Raspberry PiのGPIOピンは、センサーやLED、I2C機器などを接続するための「電子工作の入口」です。しかし、ピンのラベル(例: 3V3, SDA1, GPIO17)にはそれぞれ意味があり、正しく理解しないと誤配線や機器破損の原因になります。この記事では、ピン名の意味と機能、そして物理ピン番号との対応表をまとめます。


📜 ピン名の意味と役割

電源関連

ピン名 意味 主な用途
3V3 3.3ボルト電源出力 センサーやICの電源供給(最大約50mA)
5V 5ボルト電源出力 モジュールや小型モーター駆動(USB電源と直結)
GND グラウンド(0V) 電気回路の基準点、共通接地

5Vピンを誤って3.3V対応の機器に接続すると即座に破損します。


デジタル入出力(GPIO)

ピン名 意味 主な用途
GPIOXX Broadcom SoCの汎用I/O番号 LED制御、スイッチ入力、PWMなど

GPIO番号(BCM番号)と物理ピン番号は異なるため、プログラムの設定と配線を必ず一致させる必要があります。


通信系ピン

I2C(Inter-Integrated Circuit)

ピン名 意味 用途
SDA1 Serial Data Line(データ線) I2C機器との双方向データ通信
SCL1 Serial Clock Line(クロック線) I2C同期信号

Raspberry PiのI2Cはバス番号1(SDA1/SCL1)が標準です。プルアップ抵抗はボード内蔵。


SPI(Serial Peripheral Interface)

ピン名 意味 用途
MOSI Master Out Slave In マスターからスレーブへのデータ送信
MISO Master In Slave Out スレーブからマスターへのデータ受信
SCLK Serial Clock クロック信号
CE0/CE1 Chip Enable 接続デバイスの選択信号

UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)

ピン名 意味 用途
TXD Transmit Data データ送信(3.3Vレベル)
RXD Receive Data データ受信(3.3Vレベル)

5VレベルのUART機器を直結すると破損します。レベル変換器を使用してください。


📊 GPIOピン対応表(Raspberry Pi 40ピン)

物理ピン BCM番号 / 名称 機能
1 3V3 3.3V電源
2 5V 5V電源
3 GPIO2 (SDA1) I2Cデータ
4 5V 5V電源
5 GPIO3 (SCL1) I2Cクロック
6 GND グラウンド
7 GPIO4 汎用I/O
8 GPIO14 (TXD) UART送信
9 GND グラウンド
10 GPIO15 (RXD) UART受信
11 GPIO17 汎用I/O
12 GPIO18 PWM出力など
13 GPIO27 汎用I/O
14 GND グラウンド
15 GPIO22 汎用I/O
16 GPIO23 汎用I/O
17 3V3 3.3V電源
18 GPIO24 汎用I/O
19 GPIO10 (MOSI) SPI送信
20 GND グラウンド
21 GPIO9 (MISO) SPI受信
22 GPIO25 汎用I/O
23 GPIO11 (SCLK) SPIクロック
24 GPIO8 (CE0) SPIチップ選択0
25 GND グラウンド
26 GPIO7 (CE1) SPIチップ選択1
27 GPIO0 (ID_SD) EEPROMデータ(HAT用)
28 GPIO1 (ID_SC) EEPROMクロック(HAT用)
29 GPIO5 汎用I/O
30 GND グラウンド
31 GPIO6 汎用I/O
32 GPIO12 PWM出力など
33 GPIO13 PWM出力など
34 GND グラウンド
35 GPIO19 SPI MISO / PWM
36 GPIO16 汎用I/O
37 GPIO26 汎用I/O
38 GPIO20 SPI MOSI
39 GND グラウンド
40 GPIO21 SPI SCLK

💡 まとめ

  • 3V3/5Vは電源供給用、GNDは必ず共通化。

  • GPIO番号はBCM番号で管理するのが一般的。

  • I2C・SPI・UARTなどの通信ピンは専用機能が割り当てられている。

  • 物理ピン番号とBCM番号の違いを意識することが安全で確実な配線の第一歩。