ドライバやインストールに必要なmakeなどを取得する方法
Wi-Fiのネットワークアダプタが死んでいる場合は、以下のいずれかの方法で、一時的にネットワークに接続してドライバをインストールする準備をします。
【A】一時的に他のネット接続手段を使う
方法A-1:スマホのテザリングを使う(推奨)
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スマホのUSBテザリングをONにする。
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UbuntuにスマホをUSB接続。
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Ubuntuが自動で認識し、
usb0
などでネットワーク接続される場合がある。 -
接続されたら
sudo apt update
を実行。
方法A-2:有線LANを使う(あれば)
USB-LAN変換アダプター(安価なものでOK)を使って一時的に有線接続すれば、その間に必要なパッケージをインストールできます。
【B】別マシンでパッケージをダウンロードして転送する
もしネットにつながる他のPCがあれば、そちらで必要なパッケージを取得してUSBなどでUbuntuマシンに持ち込む方法もあります。
手順(別PCがUbuntuの場合):
mkdir ~/debfiles
cd ~/debfiles
apt download build-essential dkms git linux-headers-$(uname -r)
これで .deb
ファイルが揃うので、USBで対象マシンにコピーして
sudo dpkg -i *.deb
でインストールします。
【補足】
1.ドライバのビルドだけなら make
だけでいける?
build-essential
と linux-headers-$(uname -r)
は必須なので、やはり何らかの形で先に入れておく必要があります。
2. uname -r
は具体的な名前に置き換えずにそのまま使う
$(uname -r)
は「現在のカーネルのバージョン文字列を取得して、そこに置き換える」シェルの機能(コマンド置換)です。
例:
linux-headers-$(uname -r)
は、たとえばカーネルが 6.5.0-14-generic
なら、次のように展開されます:
linux-headers-6.5.0-14-generic
注意点
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ダウンロード先で
uname -r
を使うと、そのPCのカーネルに合ったパッケージが落ちてくるので、ターゲットPCと同じUbuntuバージョン・カーネルである必要があります。 -
異なる場合は、ターゲットPCで
uname -r
を確認し、その結果をメモしておいて、ダウンロード時はそれを明示的に使います:
apt download linux-headers-6.5.0-14-generic