Midnight Commander:TIPS
✨はじめに
Midnight Commander(mc)は、Linuxのターミナル上で動作する高機能ファイラです。2ペイン構成やキーボード中心の高速操作が魅力ですが、初期状態では必ずしも使いやすいとは言えません。
このページでは、初心者から中級者までが**「より快適に」「より安全に」**使うために、最初に見直しておきたい設定を厳選して紹介します。GUI派だった人でもCUIファイラが手放せなくなるかもしれません。
⚙️このページの目的
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Midnight Commanderの初期設定を改善する
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見やすさ、操作性、安全性をアップ
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初心者でもすぐに変更できる具体的手順を解説
📋対象読者
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mcをインストールしたばかりで操作に不安がある人 -
削除ミスや設定ファイルの見逃しを防ぎたい人
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快適な配色やファイル表示スタイルに変えたい人
このガイドで紹介する設定は、すべてmc内のメニュー操作だけで完結します。設定ファイルを直接編集する必要はありません(必要に応じて補足はあります)。
🛠️おすすめ初期設定 6選
① 隠しファイルを表示する🔍
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設定場所:
Options > Panel options...→Show hidden filesにチェック -
理由:
Linuxでは.bashrcや.configなど、重要な設定ファイルは「.(ドット)」から始まるため、デフォルトでは見えません。設定やデバッグのときに見逃しやすいので、常に表示しておくのが安心です。
② カラースキンを変更して目に優しく🌈
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設定場所:
Options > Appearance...→ スキンを選択 -
おすすめスキン:
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nicedark(黒背景+青文字) -
featured(モダンな配色) -
gotar(明るめでクラシック)
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理由:
デフォルトの強烈な青背景は目が疲れやすいことがあります。暗めや中間色のスキンに変更することで、長時間作業でも目が疲れにくくなります。
③ 削除・上書き時の確認をオンにする🛑
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設定場所:
Options > Confirmation... -
おすすめ設定:
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Delete,Overwrite,Executeすべてにチェックを入れる
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理由:
誤操作で大事なファイルを消してしまうのは避けたいですよね。確認ダイアログが出るようにしておけば、不意な削除や上書き事故を防げます。
④ ディレクトリサイズを表示する📦
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設定場所:
Command > Show directory sizes(またはCtrl + Space)
+Options > Panel options...→Compute directory sizesにチェック -
理由:
ディレクトリ単位のサイズ確認は不要なフォルダを探すときや容量整理に便利です。自動的にサイズ表示されるようにすれば、作業がスムーズに進みます。
⑤ Ctrl + oで一時的にターミナル表示⌨️
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操作方法:
Ctrl + o(パネルを非表示にしてシェル操作に戻る) -
理由:
mcを終了しなくても、コマンドを打ちたいときだけターミナルに戻れる便利機能。再度Ctrl + oで戻れるため、コマンドとの併用が非常にスムーズです。
⑥ 設定を保存する💾
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設定場所:
Options > Save setup -
理由:
設定を変更しただけでは、mcを再起動したときに元に戻ってしまいます。最後に必ず「Save setup」を実行して設定を永続化しましょう。
📁補足:設定ファイルの場所
手動で設定を確認・バックアップしたい場合は、以下の設定ファイルを覚えておくと便利です。
| ファイル | 目的 |
|---|---|
~/.config/mc/ini |
メイン設定ファイル(パネルや表示など) |
~/.config/mc/panels.ini |
パネルの状態保存 |
~/.config/mc/mc.ext |
拡張子ごとの動作設定(編集/実行/表示など) |
✅まとめ
| カテゴリ | 設定内容 |
|---|---|
| 視認性 | スキン変更・ディレクトリサイズ表示 |
| 安全性 | 削除・上書きの確認 |
| 操作性 | 隠しファイル表示・Ctrl + o で一時退避・設定保存 |
Midnight Commanderは、設定次第で使いやすさが劇的に変わります。
まずはこの6項目だけでも設定しておけば、初心者でも快適で安全なファイル操作が実現できます。