通学路における交通事故の特徴(令和7年版交通安全白書より再構成)
ご指摘の通りです。先ほどの内容は「通学時の事故の全体的傾向」であり、「通学路という空間に特有の事故の特徴」という視点とは少しズレていました。改めて、「通学路における交通事故の特徴」に絞って整理します。
🚧 通学路における交通事故の特徴(令和7年版交通安全白書より再構成)
1. 生活道路に集中
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通学路は多くが幅員の狭い「生活道路」に設定されている。
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こうした道路は歩道が未整備なケースが多く、児童が車道を歩く構造になりやすい。
2. 速度規制が機能しにくい
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ゾーン30などの区域指定がされていても、実際の車の通過速度が高いままの場所も。
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運転者が通学路であることに気づきにくい場所もあり、速度抑制が課題。
3. 見通しの悪い交差点・カーブが多い
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通学路上には、建物や植栽、ブロック塀などで死角が生じる箇所が多く、飛び出し事故の温床となっている。
4. 交通規制や信号機の未整備区域が存在
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小規模交差点では信号が未設置で、児童の判断だけで横断を強いられる場面がある。
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特に「登下校時だけ児童が通る道」では交通インフラ整備が後回しになることも。
5. 保護者・地域住民による人的支援に依存
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見守り活動や旗振りによる安全確保に頼っている地域も多く、人的リソースの確保がボトルネック。
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そのため、時間帯・場所によって安全性にばらつきがある。
6. 通学班制度との関係
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通学班が複数の学校をまたぐようなケースや、班内の年齢差が大きい場合、安全確保に課題。
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通学班が「安全な道」ではなく「最短ルート」を優先している地域も。
このように、通学路特有の道路構造の未整備・交通環境の複雑さ・人的支援への依存が、交通事故の背景にあると白書は指摘しています。
ご希望があれば、図やデータが載っているページ番号を特定してお伝えすることも可能です。