数人規模プロジェクトのための GitHubブランチ運用ベストプラクティス
📝 はじめに
本記事では、数人(2〜6人程度)で回す中規模なPythonプロジェクトを想定し、 GitHub上でのブランチの分け方・命名規則・運用ルールについて、実務で破綻しにくく、学習コストも抑えられるベストプラクティスをまとめます。
目的は以下の3点です。
- ブランチが増えすぎて把握不能になるのを防ぐ
- レビュー・リリース・修正の流れを明確にする
- 「誰が・何のために切ったブランチか」が一目で分かる状態を保つ
Git-flowほど重くせず、GitHub Flowよりは秩序を持たせた、現実解としての運用を提示します。
🌳 全体像:基本となるブランチ構成
🧱 基本ブランチは2本だけ
main:常に リリース可能な安定版develop:次リリース向けの 統合ブランチ
ブランチ構成を最小限に保つことで、認知負荷と運用コストを大きく下げられます
main ← 本番・リリース
↑
develop ← 日常開発の集約先
🌿 作業用ブランチの種類と役割
✨ feature ブランチ(新機能)
- 用途:新機能・仕様追加
- 派生元:
develop - マージ先:
develop
feature/xxxx-yyyy
命名例
feature/user-authfeature/add-export-csvfeature/issue-42-calendar-view
issue番号を含めると、GitHub上で文脈が即座につながります
🐛 fix / bugfix ブランチ(不具合修正)
- 用途:仕様通りでない挙動の修正
- 派生元:
develop - マージ先:
develop
fix/xxxx-yyyy
命名例
fix/login-timeoutbugfix/null-pointer-on-startup
小さな修正でも develop に直接コミットしないこと。後追い調査が困難になります
🚑 hotfix ブランチ(緊急修正)
- 用途:本番障害・即時対応が必要な修正
- 派生元:
main - マージ先:
main→develop
hotfix/xxxx-yyyy
命名例
hotfix/critical-crashhotfix/security-patch-2024-12
hotfix を develop だけにマージするのは厳禁。本番との差分が壊れます
🏷️ ブランチ命名の共通ルール
📐 命名規則(推奨)
<種別>/<短く具体的な内容>
ルール一覧
- 英小文字+ハイフン区切り
- 動詞は原形(add / fix / remove)
- 個人名・日付は入れない
ブランチ名が「自然言語の見出し」になると、履歴の可読性が飛躍的に上がります
🔀 マージ戦略の基本方針
🔁 原則:Pull Request 経由のみ
- 直接
main/developに push しない - 最低1人レビュー(自分以外)
「少人数だからレビュー不要」は、後で必ず破綻します
🧩 マージ方式
-
Squash and merge を基本とする
- 履歴が整理される
- コミット粒度を気にしすぎなくてよい
Pythonプロジェクトでは「変更の意味」が重要で、細かなコミット履歴は価値が低いケースが多い
🧪 リリースの考え方
🚀 リリース手順(例)
developが安定mainにマージ- タグを付ける(
v1.2.0など)
リリース単位を Git タグで固定すると、ロールバックが容易になります
🧯 よくある失敗パターン
❌ ブランチを切りすぎる
「念のため」でブランチを増やすと、結局どれも中途半端になります
❌ develop が常に壊れている
統合ブランチが壊れている状態は、チーム開発の停止を意味します
❌ 命名がバラバラ
`test1`, `tmp`, `mybranch` が増えたら、運用はすでに崩壊しています
🧩 Pythonプロジェクト特有の補足
🐍 テストとブランチ運用
- feature / fix ブランチでは最低限のテストを通す
- CIで
develop/mainを保護する
pytest + GitHub Actions の組み合わせは、ブランチ運用と非常に相性が良い
✅ まとめ:現実的な最適解
- ブランチは 少なく・意味を明確に
- 命名は 読めば用途が分かる
mainとdevelopを 絶対に汚さない- ルールは「守れる最小限」にする
この運用は、チーム拡大・CI強化・リリース自動化にも自然にスケールします